心電図アレルギーを克服しませんか?
「大学で不整脈を勉強したときに、とりあえず波形のパターンを暗記しただけで、定期試験が終わればきれいさっぱり忘れてしまった。」「もちろん波形の特徴を知ることは大事だけれども、卒後の臨床現場では、心電図が読めず、苦手意識だけを育んでしまった。」…あるある!と思った方にぜひお読みいただきたい一冊です。
“苦手意識”を払拭して心電図を読むには!
波形のパターンを覚えるときに、1つひとつの異常波形の背景で、心臓に何が起こっているのかを想像して、そのイメージとセットで覚えるのがおススメです。波形と背景が一致する快感を一度覚えると、他の心電図も効率よく理解できるようになります。やがて心電図を読みたくてしかたがなくなるかもしれません。本書では背景を意識しながら心電図を復習します。病態もセットで考えて、治療やモニタリングなど臨床対応策も導き出せるようになります!
親しみやすい説明でサクサク読める
ベーシック編
- まずは基本の波形とその背景を理解しよう
- 第 1 章 P波はあるか?
- 第 2 章 リズムとテンポを調べよう
- 第 3 章 もういちど P波はあるか?
- 第 4 章 P波がいつもない!
- 第 5 章 P波、来たらず
- 第 6 章 P波のかくれんぼ
- 第 7 章 P波のかたちがヘン!
- 第 8 章 PRが短い! 長い!
- 第 9 章 消えたQRS
- 第 10 章 QRSのかたち
- 第 11 章 QRSのかたちがヘン!
- 第 12 章 Sから先は?
アドバンス編
- 心電図をもっと身近に、さらに使いこなすには
- 第 13 章 電解質異常
- 第 14 章 周術期モニター心電図
- 第 15 章 ホルター心電図検査
- 第 16 章 ペースメーカ治療
コラム 教えて! 福島先生
- 読者のお悩み20連発!例えばこんな疑問を解決!
- ・ 呼吸性不整脈は、猫ではみられないのですか?
- ・ なぜP波は小さくてQRS群は大きいのですか?
- ・ 心房細動の略語はAF? Af?
- ・ 期外収縮と補充収縮が似ています。見分け方を教えてください。
監修の福島隆治 先生より
近年における循環器疾患の診断法として、超音波検査が花形である一方で、心電図解析が得意であるとおっしゃる先生に出会ったことはほとんどありません。
そのような背景が存在するなかで、インターズー(現:EDUWARD Press)より発刊されていた小動物循環器科専門誌「Veterinary Circulation」で「いまさらですが、心電図を。」というタイトルで心電図を極端にわかりやすく、そして楽しくというコンセプトで連載が開始されました。今回、その連載で掲載された記事に加筆および修正を行い、さらにアドバンスの内容を加えて1冊の本に収めております。
私が今まで出会った心電図に関する本と比較しても、わかりやすさでは上位に入るのは間違いないと思っています。ぜひ騙されたと思ってお手元においてください。きっと、読み進めていただくうちに、心電図解析が得意分野に!…までとはいかないまでも、好きな分野や興味のある分野に化けると思います。