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動物看護学教育標準カリキュラム準拠 専門分野 基礎動物看護技術
《10003884》


販売価格: ¥ 3,300円(税込)


動物看護学教育標準カリキュラム準拠教科書


(序文より)
 近年の獣医学および獣医療の多様化・高度化には目を見張るものがあり、複雑多岐に変容する 獣医療に対応するためには、獣医学教育の高度化は必然である。それと同時に獣医療を補助・支援し、生命倫理の理念に基づく動物看護や臨床検査等の高度な専門技術者の育成を求める声が高 まっていることは周知のとおりであろう。
 動物保健看護教育を推進する大学(倉敷芸術科学大学、帝京科学大学、日本獣医生命科学大学、ヤマザキ学園大学、酪農学園大学 <五十音順>)では、動物保健看護学教育の推進と動物看護並び に獣医療の発展に貢献することを目的として、2008年に全国動物保健看護系大学協会を設立した。動物看護学教育における標準カリキュラムの作成と検証、それらに対応した教科書作成、さらにカリキュラムの改訂は大学の使命だといえる。
 これまで、当協会では、高位平準化を目標にした動物看護学教育標準カリキュラムを2008年から2011年まで検討を重ね、2011年12月には「動物看護学モデル・コア・カリキュラムの基準となる教育項目一覧」を策定した。その後、動物看護学教育において専修学校と大学が異なるカリキュラムで、異なる教育を行うのは混乱を招くという理由から、全国動物教育協議会とカリキュラムの整合性を図り、内容や単位数を削減して 2012 年 11 月に「動物看護学教育標準カリキュラム」を公表した。
 動物看護学教育標準カリキュラムに沿った一定基準の教育を進めるためには、教材としてカリキュラム準拠教科書が必須であり、2013 年4月より本格的に制作を開始させた。科目の特性から、基礎と応用に分ける必要があるものは、総論と各論に分冊して進めた。
 動物看護学教育におけるこのような本格的な教科書制作は、日本で初めての取り組みである。そのため、基となる適切な資料がなく、時間的制約も厳しいなかで、制作は困難を極めた。さらに、カリキュラム準拠教科書制作の過程で、加えた方が良い内容や軽減すべき内容、他の科目で取り扱った方が適当と考えられる内容等、さまざまな意見が出てきた。今後も標準カリキュラムの改訂へ向けた意見として集積を続けたい。
 この動物看護学教育標準カリキュラム準拠教科書の存在が、日本での動物看護学の高位平準化 に少しでも貢献できることを願ってやまない。


序文
「基礎動物看護技術」発刊にあたって
著者一覧

基礎動物看護技術Ⅰ
「基礎動物看護技術Ⅰ」全体目標

【第1章 動物の健康保持】
1.入院動物の日常管理
2.動物種による管理上の注意点
3.排泄の管理
4.ワクチネーション
5.外部寄生虫の確認
6.老齢動物の入院看護
7.幼若動物の入院看護
8.バイタルサインの確認
9.入院動物に関するその他の業務
演習問題

【第2章 衛生・安全管理】
1.標準予防策の実際
2.検疫と隔離
3.感染コントロール
4.安全管理対策
5.動物飼養管理中の事故防止
演習問題

基礎動物看護技術Ⅱ
「基礎動物看護技術Ⅱ」全体目標

【第1章 対人関係の技術】
1.人間関係の学習の必要性
2.動物看護技術としてのコミュニケーション
3.飼い主への情報提供技術
4.グリーフマネージメント(ペットロス・安楽死)
5.接遇マナー
6.在宅治療(往診)における対応
7.動物医療保険に関する対応
演習問題

【第2章 対動物関係の技術】
1.動物へのアプローチ
2.安全な散歩および運動技術
3.ハンドリングと保定法
4.動物の処置や検査、状態にあわせた保定法
5.エキゾチックアニマルの保定法
6.安楽な姿勢
7.罨法
演習問題

【第3章 観察および記録・報告に関わる技術】
1.フィジカルアセスメント
2.フィジカルアセスメントの手順
3.心理状態のアセスメント
4.報告と記録
5.記録の記入
演習問題

【第4章 動物を飼養する環境を整える技術】
1.動物に応じた環境調整
2.動物に応じた入院室整備
演習問題

【第5章 動物の生活を援助するための技術】
1.健康な食生活
2.栄養状態の評価と栄養管理
3.栄養の補給法
4.摂食行動のアセスメントと援助方法
5.排泄行動のアセスメントと排泄物の観察
6.自然な排泄を促す援助方法
7.強制的な排泄
8.外科的な排泄障害
9.清潔行動のアセスメントと援助方法
10.身体各部の清潔の援助方法
11.褥瘡の予防と処置
12.休息・睡眠状態のアセスメントと援助方法
演習問題

【第6章 診療記録】
1.診療記録
2.診療録
3.検査記録
4.動物看護記録
5.その他の記録
演習問題

【第7章 診察時に必要な補助】
1.診察時における動物看護師の役割
2.診察時における対象動物の心理
3.診察時における飼い主の心理
4.診察時に必要な器具とその準備、管理方法
演習問題

【第8章 侵襲的処置の介助技術】
1.穿刺
2.カテーテルの挿入・留置および管理
3.侵襲の可能性を伴うその他の処置
演習問題

【第9章 与薬の援助技術】
1.与薬に際して確認すべき項目
2.各剤形の取り扱い
3.薬剤の保存
4.投与量の決定
5.投与方法とその介助
演習問題

【第10章 麻酔・鎮静処置に関わる技術】
1.麻酔あるいは鎮静処置時における動物看護師の役割
2.麻酔あるいは鎮静処置時の適応とリスク
3.麻酔あるいは鎮静処置時に特有の問診
4.麻酔あるいは鎮静処置前に実施される検査
5.注射麻酔・鎮静に関わる手技(局所麻酔を含む)
6.吸入麻酔に関わる手技
7.導入時・覚醒時のリスクと対処
8.麻酔看視項目の意義
9.麻酔あるいは鎮静処置に伴う疼痛管理の意義
演習問題

【第11章 輸液に関わる技術】
1.輸液処置時における動物看護師の役割
2.輸液の適応とリスク
3.輸液計画
4.各種輸液剤の適応や特性
5.輸液に関わる手技
6.静脈留置針設置の準備と手順
7.輸液処置中のモニタリング
演習問題

【第12章 輸血に関わる技術】
1.輸血とは
2.輸血の適応
3.輸血のリスク
4.血液型と輸血
5.輸血計画
6.輸血の手順
7.輸血後の血液検査
演習問題

【第13章 救命救急処置に関わる技術】
1.生命徴候のアセスメント
2.動物の呼吸を楽にする姿勢
3.循環管理
4.保温
5.止血法
6.気管内挿管
7.心肺蘇生法
8.その他の救命救急処置に関わる状態
演習問題

【第14章 死の看取りに関わる技術】
1.飼い主への対応
2.危篤時の動物看護技術
3.死亡時の動物看護技術
演習問題

索引


編:
全国動物保健看護系大学協会 カリキュラム検討委員会
監修:
神田鉄平
執筆:
本田三緒子、神田鉄平、佐野忠士、松原孝子、左向敏紀、村尾信義、柳澤綾
出版:エデュワードプレス
サイズ:A4判 並製本 256ページ
発行年月日:2014年10月5日
ISBN:978-4-89995-817-8