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サンダースVC Vol.2-4 犬と猫の創傷治療
《00001110》
販売価格: ¥ 16,500円(税込)
ゆるぎない信頼が証明する『VETERINARY CLINICS シリーズ』最新2006年版の日本語版登場!!
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診療時に必要な、「創療管理」についての基本知識を満載!!
「監訳者のことば」から
最近、様々な創傷治療に関わる製品が発売され、それらの実際の効果はどの程度であろうか、という疑問があった。しかし、近年の創傷治癒に関する多くの知見が加わり、治癒の各段階において出現する様々な事象や、それに関連する因子の役割が解明され、それらを背景としてこれらの製品が開発されてきたことが、本書では明確に示されている。読者の中には「目からウロコ」と感じた人も多いのではないかと想像される。
創傷治癒の最も重要な基本は、創の湿潤環境をいかに保つか、いかに肉芽組織と上皮化を促進するかであり、これは常に念頭に入れておかなければならない。例えば、排液をいかにコントロールするか、死腔に対する最も適切な防止法は何か、といった点は極めて日常的に有用な点であると思われる。また、各創傷にはそれぞれの特徴があり、基本原則に照らした場合、その治療には何が必須か、どのような配慮を行うことが最も早い治癒に結びつくか、という点をきちんと把握することは非常に重要である。本書では、これらに関する明確な指針が示されている。
一方、創傷の治療に関しては、本書でも言及されているように、これらの製品を用いることで格段に早くなるものばかりではない。また、製品によっては、不正確な知識で、不適切に使用された場合、むしろ創傷の治癒を阻害する可能性もある。これらの情報も、最近の比較的高価な新しい製品を使う際に参考になるものと思われる。
他方、本書では、様々な部位における皮膚再建法が述べられている。それらの中で、大網膜を利用する方法や血管柄付き移植片に関して記載されており、この分野は今後、獣医療においても少しずつ普及するかもしれない。また、特に関節周囲における皮膚の不動化が繰り返し述べられており、これはこの部位の創傷に対する指針になるものと思われた。
創傷は臨床家にとって最も多い症例の一つであり、多くは従来からの治療法により治癒するため、軽視されてきた傾向にある。しかし、中にはその治療に苦慮することもあり、今後はこれら治癒困難な症例に対しても、本書を参考に治療方針を決めてはいかがかと思われた。
目次
■1章 創傷治癒のステージと臨床との関連性
■2章 皮膚創傷治癒における犬と猫の差異
■3章 難治性創傷の管理
■4章 初期の創傷管理
■5章 創傷に対する局所および全身的な薬物投与
■6章 犬と猫の創傷管理のための被覆材(ドレッシング)、包帯法(バンテージ)、およびスプリント法
■7章 犬と猫の頭部および顔面の創傷
■8章 四肢遠位および指趾端の損傷
■9章 広範な体幹部創傷
■10章 犬と猫の銃創、咬傷、および熱傷
■11章 特殊な皮膚創傷の管理
■12章 尾と会陰部の創傷
著者:Steven F. Swaim、D. J. Krahwinkel
監訳:佐々木伸雄(東京大学大学院農学生命科学研究科)
出版:エデュワードプレス
サイズ:B5判 244頁 2色カラー
発行年月日:2007年03月31日
ISBN:978-4-89995-469-9