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【SOLD OUT】J-VET '10/04月号 救急に関するエビデンス -心肺脳蘇生と蘇生薬-
《00011004》


販売価格: ¥ 3,666円(税込)


エビデンスに基づく,飼い主さん本位の獣医療を目指す先生方に!! 月刊「J-VET」

小動物診療のエビデンス
わが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。

COMPENDIUM
世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。


■本書において、記事中の記述に誤りがありました。
詳細はこちらからご確認お願い申し上げます。


目次

■小動物診療のエビデンス■
○救急のエビデンス 1
*救急に関するエビデンス -心肺脳蘇生と蘇生薬- 佐野忠士
 獣医学領域における救急医療の手技に関する報告は,あまり多くは存在しない。近年は,ヒトの蘇生に対する考え方が心肺蘇生(CPR)から心肺脳蘇生(CPCR)へと変化している。心肺脳蘇生において最も重要なことは,「循環の確保」,すなわち心臓マッサージであるとされている。動物の蘇生においても,ヒトの医学における心肺脳蘇生に関するさまざまな情報を有効活用することが非常に重要である。

■COMPENDIUM■
○犬の肝酵素値の上昇 1. 生理と病態生理 監訳:鳥巣至道
 肝酵素値が上昇しているという所見は,肝臓に原発性疾患が生じていることを示す感度の高い指標ではあるが,肝臓以外の疾患とも密接に関連する。症例の特徴,臨床状態,肝酵素活性の上昇パターンからその所見を解釈することができる。肝酵素活性の上昇パターンは,(1)胆汁うっ滞型パターンまたは誘導酵素型パターン,(2)肝細胞逸脱型パターン,(3)混合型パターンの3つに分けられる。
※この記事の後編「犬の肝酵素値の上昇 2.診断の進め方」を次号の2010年5月号(2010年5月10日発刊予定)に掲載する予定です。乞うご期待!

○腫瘍外科の原則 2. 外科的治療と集学的治療 監訳:圓尾拓也
 がん治療のための外科手術は,小動物臨床において最も多く実施される処置の一つであるが,失血や低血圧などの術中に起こりうる危険因子を認識し,これらの合併症に対する準備をしておかなければならない。腫瘤の切除範囲としては拡大切除術が望ましいが,その腫瘍が放射線感受性であり,補助的放射線手術を予定しているのであれば辺縁切除術を選択することもある。腫瘍の治療としては,そのほかに予防手術,緩和手術,セカンドルック手術,腹腔鏡手術,胸腔鏡手術,化学療法などがある。これらを,治療効果が最大限になるように組み合わせる治療方法が集学的治療である。
※この記事の前編「腫瘍外科の原則 1.診断とステージ分類」は,2010年3月号に掲載されています。

○胸部外科と疼痛管理 監訳:柴﨑 哲
 小動物の外科手術は強い疼痛を伴うと考えられ,そのために肺機能や呼吸力学に変化が生じる。手術のアプローチ法や手術手技を改良し,適切な鎮痛プロトコールを選択することにより,犬や猫の胸部外科手術の成績を改善できる。小動物の胸部外科手術後の疼痛管理で最も多く選択される方法は,オピオイドなどの全身投与,肋間神経ブロックおよび胸膜間腔ブロック,硬膜外鎮痛などである。

■学術誌翻訳■
○Journal of Veterinary Cardiology から
*循環器作用薬を1/2錠または1/4錠に分割したときの重量均一性,含量均一性,30日後の薬物の安定性 監訳:上地正実
 先天性心疾患および後天性心疾患は,小型犬や猫に多い。そのような体の小さな動物に,循環器薬を適切な用量で投薬するためには,販売されている錠剤を1/2錠や1/4錠など,分割して処方する必要がある。この研究では,小型犬や猫の循環器疾患の治療薬として一般的に処方されている11種類の製剤(錠剤)について,1/2錠および1/4錠にした際の重量均一性,薬物含有量均一性,30日後の有効成分の化学的安定性を評価した。

■連載,他■
○UK VETより 内視鏡学 第10回
*胸腔鏡 1. 機器と一般手技 監訳:坂井 学
 胸腔鏡処置は侵襲性を最低限に抑えて胸腔内にアプローチできる手技の一つであり,術創および外科手術に伴う合併症を最小にできる。また,胸腔鏡手術は通常の開胸術に比べて術後の疼痛が軽減でき,かつ早期治癒も図れることから,胸腔内病変の診断および外科的処置の際に非常に役に立つ。

○看破せよ、遺伝病。 第3回
*犬のバイオバンクプロジェクト 川原井晋平, 阪口雅弘
 バイオバンクプロジェクトとは,将来,研究に利用するために生物資源の収集と保管を行う大規模なプロジェクトである。医学分野では,表現形質の違いや病気の発症および予後にかかわる因子を解明するための国家プロジェクトがすでに実施されている。獣医学分野においても,欧米を中心に犬の生物資源を収集するバイオバンクプロジェクトが始まっている。

○犬と猫の臨床腫瘍学 第16回
*体表の軟部組織腫瘍 2. 治療と予後 丸尾幸嗣
 軟部組織肉腫は,初回の手術の成否が予後を左右する。完全摘出の可否,適正なサージカルドーズの決定などは診断をもとに適正に判断しなければならない。また,不完全切除となった場合であっても,飼い主が補助的治療を希望する場合には二次診療施設との連携し,放射線治療を担保しておくべきである。

○第19回 岐阜大学臨床セミナー
*猫からヒトへのトキソプラズマ感染を防ぐために飼い主に説明すべきこと -猫との幸せな生活をお手伝いするために- 高島康弘
 小動物臨床獣医師にとって,猫のトキソプラズマ感染症はなじみのある感染症ではない。この感染症の重要性は猫がヒトへのトキソプラズマの感染源になり,妊娠中や免疫不全のヒトが感染すると重篤な問題が起こりうるという点にある。猫からヒトへのトキソプラズマ感染を防ぐためにすべきこと,およびそのために臨床獣医師がすべきことを考える。

○寄稿
*最良の獣医療を提供する病院になるには Lowell Ackerman

○動物病院の言葉をわかりやすく 第8回
*予後 藤田桂一
 トラブルの原因にもなりやすい,飼い主への予後の説明というシチュエーション。その動物の予後を飼い主に伝えることの難しさと重要さを,具体例とともに解説し,説明の方法を提案する。


出版:エデュワードプレス