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- 【SOLD OUT】J-VET '10/05月号 巨大食道症 -鑑別診断と治療計画のためのエビデンス-
【SOLD OUT】J-VET '10/05月号 巨大食道症 -鑑別診断と治療計画のためのエビデンス-
《00011005》
販売価格: ¥ 3,666円(税込)
エビデンスに基づく,飼い主さん本位の獣医療を目指す先生方に!! 月刊「J-VET」
小動物診療のエビデンス
わが国獣医療界にもEBM(Evidence Based Medicine)を。
■臨床現場でよくみる疾患や症状について,現時点のエビデンスを掲載しています。
■日本の執筆陣が,日本の獣医療の実情をふまえて執筆しているため,飼い主へのインフォームドコンセントにもすぐに役立ちます。
COMPENDIUM
世界レベルの記事を日本語訳で。
■世界各国で最も信頼されている獣医学雑誌から,わが国獣医療界の臨床事情に鑑み,重要と考えられる記事をピックアップし,掲載しています。
■オリジナル発行後約6カ月で日本語訳を掲載。日常診療でよくみる疾患、まれにしかみない疾患の知識をアップデートできます。
目次
■小動物診療のエビデンス■
○消化器疾患のエビデンス 8
*巨大食道 -鑑別診断と治療計画のためのエビデンス- 大野耕一
巨大食道症は,犬でまれに,猫できわめてまれに認められる疾患である。後天性巨大食道症の原因はさまざまであるが特発性であることも多い。臨床症状は,吐出と嘔吐のほか,基礎疾患に付随したさまざまな症状に注意し,できるかぎりの鑑別診断を行うことが望ましい。食道の運動性を高める薬物療法は知られておらず,治療は栄養管理と誤嚥性肺炎の予防が主体である。基礎疾患の治療ができない巨大食道症の予後は悪いことが多く,死因の原因としては誤嚥性肺炎が多い。
■COMPENDIUM■
○尿酸結石症 監訳:坂井 学
尿酸結石はプリン体に起因する結石の一種であり,犬と猫においては3番目に多い。ダルメシアンは常染色体劣性遺伝形質として高尿酸尿症が認められ,これが尿酸結石症の素因となる。その他の犬および猫では,尿酸結石症の発生に肝臓疾患,とくに門脈系血管の異常が深く関与している。ただし,肝臓疾患が起こっていなくても特発性に尿酸結石症が発生することもある。尿酸結石は,内科的に溶解することができる。
○犬の肝酵素値の上昇 2. 診断の進め方 監訳:鳥巣至道
肝酵素活性が上昇するという所見は肝臓疾患の感度の高い指標ではあるが,特異度に限界があるため,解釈が非常に難しい。肝酵素の活性上昇の原因を診断するためには,臨床像の特徴を把握し,重要な肝酵素活性の上昇パターンを見極め,肝臓疾患以外の疾患を除外し,肝胆道系疾患を体系的に検査するという段階的な方法をとる。肝胆道疾患の総合的な検査としては,血液検査,尿検査,腹部画像診断,胆汁検査,肝生検などがあげられる。
※この記事の前編「犬の肝酵素値の上昇 1. 生理と病態生理」は,2010年4月号に掲載されています。
○動脈血と静脈血の血液ガス分析 1. 適応,データの解釈,臨床応用 監訳:山下和人
血液ガス分析は,代謝異常または呼吸異常が起こっている緊急症例あるいは重症例に対して行うポイント・オブ・ケア検査として必要になることが多い。持ち運び可能な携帯型血液ガス分析装置が利用できることになったことから,症例の酸塩基平衡,換気,酸素化の状況などの情報が迅速に得られるようになった。本稿には,臨床獣医師が症例管理に血液ガス分析を取り入れる手助けをすることを目的として,動脈血および静脈血の血液ガス分析に関する重要な情報を記す。
※この記事の後編「動脈血と静脈血の血液ガス分析 2. 応用編:救急治療室における酸素化の補助的指標と血漿電解質」を2010年6月号に掲載する予定です。乞うご期待!
■連載,他■
○新連載 実践 腹部エコー検査 第1回
*超音波と,超音波検査の特徴 福島隆治
本連載では超音波検査法のなかでも腹部超音波検査に焦点を絞り,その理論と画像の描出方法について正しく理解することを目的に,正常像と異常像,アーティファクトなどについて,できるかぎり平易に解説する。超音波検査機器は,10年前,5年前と比べて機能や画質が格段に高くなっている。腹部超音波検査をマスターするための知識と技術を,最新機器を用いて説明する。
○新連載 再生獣医療 第1回
*総論 再生医療とは? 谷 健二
体の一部を再びつくり出す再生医療が昨今にわかに脚光を浴びている。ES細胞やiPS細胞という用語を聞いたことがある読者も多いのではないだろうか。再生医療は従来の治療法と比べて何が優れているのか。ES細胞やiPS細胞とは何なのか。医学ではどの程度応用されているのか。獣医学領域における現状はどうなのか。
○看破せよ、遺伝病。 第4回
*眼科の遺伝性疾患 印牧信行
多面的な対応が求められる犬の遺伝性眼疾患について,近年新しい情報が得られている。ここでは疾患原因遺伝子が解明された遺伝性眼疾患を概説するとともに,網膜障害が認められた症例の家系を例に掲げ,遺伝性眼疾患の遺伝子変異検査の結果とそれを解釈するうえでのピットフォールを考察する。
○Topic
*獣医療におけるニュートリゲノミクス 石岡克己
栄養成分によって,生体の遺伝子発現に影響が及ぶことをご存じだろうか。これは栄養の影響を受けて遺伝子が書き換えられるということではなく,遺伝子の活動状態が変化するということである。この研究成果は,特別療法食に応用できる。
○獣医師・病院スタッフのためのストレス・マネジメントの基礎知識 第8回
*予防的なストレス対処法 コミュニケーションスキルを磨く 中川真美
他者とのコミュニケーションがうまくいかないことは,多くの人にとってストレッサーとなる。自分の気持ちを率直に,正直に,その場にふさわしいかたちで表現できるスキルを身につけるための方法を述べる。
○動物病院の言葉をわかりやすく 第9回
*多飲多尿 藤田桂一
「多飲多尿」は,動物病院で多く使用される用語であるという特徴がある。そのため,この連載のもとになった原書にはこの項目がない。そこで,原書に提示されている項目に沿って,この言葉を伝える方法を著者が提案する。
出版:エデュワードプレス