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アルゴリズムでよみとく 獣医師のための 鑑別診断プラクティス
《10004245》


販売価格: ¥ 22,000円(税込)


診断への最短ルートを提供 遭遇頻度が高い主訴26項目を徹底解析

発刊記念!! 監修 大森啓太郎先生インタビュー


・各診療科のエキスパートによる、実際の診療の流れを、疑似体験しながら学べる!
・アルゴリズムがフローチャートになっているので、視覚的に理解できる!
<気になる内容は?>
本書の詳細はこちらをご覧ください

本誌の一部をご試読いただけます。


■本書において、記事中の記述に誤りがありました。
詳細はこちらをご確認お願い申し上げます。


<監修者からのメッセージ>
伴侶動物医療の診療科が細分化された現代であっても、一次診療の現場は、外科も内科もないまさに異種格闘技戦です。臨床獣医師は、好き・嫌い、得意・不得意は別として、この異種格闘技戦を日々戦い抜かなければなりません。このような現状から、本書が企画されました。臨床的に遭遇する頻度が高い主訴に対して、どのように鑑別診断アプローチを進めていくのか、読者の先生方が臨場感を持って学んでいける内容になっています。そのため、単に鑑別疾患リストの作成法や診断法を記述するのではなく、実際の症例を提示しながら、問診、身体検査、臨床検査、診療指針の策定という実際の診療の流れを擬似体験しながら読み進むことができる構成になっています。また本書では、読者の先生方の学びに活用できるよう、典型的な臨床徴候の動画をリンク先から数多く閲覧できるのも大きな特徴になっています。

中村 篤史 先生からの書評

【診断なくして、治療なし】

 外来で訪れる動物の症状には、必ず症状を引き起こす疾患があり、その疾患の予想あるいは診断なくして、治療はかないません。この当たり前のことが、臨床現場では、様々なシチュエーションに伴い、やむを得ず、疑える疾患の中で、対処療法を優先してしまうこともあります。また、対処療法の成功体験が診断に結びつけることをおざなりにしてしまうことも否めません。この状況において、今一度、“診断にこだわる基本姿勢”を見つめ直す必要性があるかと思います。
 僕は、大学卒業後、新卒で大学病院に勤務した際、鑑別診断を挙げる習慣を2年間、徹底的にインストールされました。当時は毎回こんなこと必要なのか?と思っていましたが、今ではその習慣こそ、宝物です。
 本書は、経験を積んだ先生方の診断へのサポート役も担いながら、新人あるいはこれから経験を積まれる先生方への教育に活用できる1冊です。そして、何より、これからの日本の獣医療を担う先生方に未来への先行投資として手にしていただきたいです。この1冊をもとに、一生ものの診断習慣を手に入れていただけると幸いです。

中村 篤史(A’ALDA Pte. Ltd,. ゼネラルマネージャー)

湯木 正史 先生からの書評

【初学者には学びの一冊、経験が豊富である者には見直しの一冊】

本書の特徴は、まず鑑別診断をとても見やすく簡潔にまとめられたアルゴリズムで進められるという点である。次に関連する症例報告が続いており、アルゴリズムによる鑑別診断をより分かりやすく進めて行ける点である。

このようにアルゴリズムと症例報告を組み合わせた書籍はこれまでにも数少ないであろう。

実際に本書籍の中を見てみると、第1部として臨床獣医師が最も大切にしなければならない問診および身体検査について多くの図表や写真を用いて分かりやすく解説されている。これらの基本的なことを再認識させてくれるような書籍も数少ないであろう。続く第2部では、臨床の現場でよく目にする28もの臨床徴候(症状)について、鑑別から診断へ進められるようにまとめられている。

初学者には学びの一冊、経験が豊富である者には見直しの一冊として活用できるであろう。是非、ベットサイドに置いておきたい一冊である。
湯木正史(愛知県 湯木どうぶつ病院、名古屋ベテリナリーコンサルテーション)

<EDUWARD Press 編集部より>
「クリニックノート」の連載「スクリーニング検査からの疾患予測」の一部(2章分)と「鑑別診断プラクティス:臨床医を育てる全科ラウンド」を書籍用に再構成しました。メインの第2部は、雑誌連載時に取り上げた主訴(13章分)に、新たな主訴を大幅に加え(13章分)、よりバージョンアップした内容になっています。各分野の第一線で活躍している先生方に、まれな疾患や難しい検査法ではなく、一次診療の現場で遭遇する機会の多い主要な疾患を見落とさないようにするための基本的な鑑別診断アプローチについて、わかりやすくご執筆いただきました。臨床経験の少ない若手の先生、苦手分野を克服したい中堅・院長クラスの先生へ特におすすめの一冊です。


【CONTENTS】
まえがき
監修者・執筆者一覧

<第1部 総論-GENERAL REMARKS->

1:問診
●大森啓太郎 
鑑別診断は問診から始まっている
主訴=問題点とは限らない
主訴だけが問題点とも限らない
問診から鑑別疾患リストを作成する
鑑別疾患リストに順位をつける
鑑別疾患リストから検査プランを立てる
おわりに
Column ご家族のパターン分類 ⁉

2:身体検査
●大森啓太郎 
はじめに
身体検査の流れ
自宅と病院の違い
体重〇〇㎏、それだけでよい?
“主観的な項目” は可能な限り
“客観的な数値” に変換する
猫が開口呼吸していたら要注意!
これってリンパ節??
血圧
おわりに
Column 便カラーアトラス

<第2部 各論-DIAGNOSIS->

3:食欲不振
●馬場健司
食欲不振の診断アルゴリズム
はじめに
[症例]ミニチュア・ダックスフンド│10歳齢│避妊雌│
[主訴]食欲不振
おわりに

4:多⾷
●永⽥矩之
多⾷の診断アルゴリズム
はじめに
[症例]トイ・プードル│10歳齢│去勢雄│
[主訴]多食、腹部膨満
おわりに

5:多飲多尿
●永⽥矩之
多飲多尿の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] トイ・プードル│14歳齢│去勢雄│
[主訴]多飲多尿
[症例2] トイ・プードル│3歳齢│避妊雌│
[主訴] 多飲多尿
おわりに

6:発熱
●⻑⽥⼤翔/⼤森啓太郎
体温上昇の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ミニチュア・ダックスフンド│11歳齢│去勢雄│
[主訴] 食欲不振、活動性低下、ふらつき
おわりに

7:下痢
●中川泰輔
下痢の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] 柴│3歳齢│去勢雄│
[主訴] 下痢
おわりに

8:便秘
●阪本恵美
便秘の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] 雑種猫│10歳齢│避妊雌│
[主訴] 活動性・⾷欲低下、排便困難
おわりに
Column ⾼齢動物などに起こる、原因疾患のない⼀般的な便秘への対処法

9:嘔吐
●横山 望
嘔吐の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ミニチュア・ピンシャー│8歳齢│避妊雌│
[主訴] 嘔吐
おわりに

10:吐出
●横山 望
吐出の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] トイ・プードル│7歳齢│避妊雌│
[主訴] 慢性嘔吐
おわりに

11:黄疸
●伊賀瀬雅也
黄疸の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] トイ・プードル│5歳齢│避妊雌│
[主訴] ⾷欲不振、⻩疸
[症例2] シェットランド・シープドッグ│10歳齢│未避妊雌│
[主訴] ⾷欲不振、下痢、⻩疸
おわりに

12:腹部膨満
●伊賀瀬雅也
腹部膨満の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] 雑種猫│2歳齢│去勢雄│
[主訴] ⾷欲低下、腹部膨満
[症例2] シー・ズー│10歳齢│避妊雌│
[主訴] 多飲多尿、腹部膨満
おわりに

13:⿐汁・くしゃみ
●稲葉健⼀
⿐汁・くしゃみの診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ミニチュア・ダックスフンド│17歳齢│避妊雌│
[主訴] ⿐汁、⿐出⾎、くしゃみ
おわりに

14:咳
●稲葉健一
咳の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] チワワ│11歳齢│去勢雄│
[主訴] 咳(慢性)
[症例2] 雑種犬│3歳齢│去勢雄│
[主訴] 咳(急性)
おわりに

15:呼吸困難
●川上侑記/中村健介
呼吸困難の診断アルゴズム
はじめに
[症例1] ラブラドール・レトリーバー│12歳齢│未避妊雌│
[主訴] 呼吸が苦しそう
[症例2] ヨークシャー・テリア│13歳齢│避妊雌│
[主訴] 呼吸がはやい
[症例3] ノルウェジャン・フォレスト・キャット│11歳齢│避妊雌│
[主訴] 呼吸が苦しそう
[症例4] 雑種猫│8歳齢│去勢雄│ 152 主訴 呼吸がはやい
おわりに

16:⾎尿
●⻑⽥⼤翔/⼤森啓太郎
⾚⾊尿の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] バセンジー│15 歳齢│避妊雌│
[主訴] ⾎尿
[症例2] 雑種猫│4歳齢│避妊雌│
[主訴] ⾎尿、頻尿
おわりに

17:頻尿
●⽶澤智洋
頻尿、有痛性排尿困難の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] 雑種猫│2歳3カ⽉齢│去勢雄│
[主訴] 頻尿
[症例2] 雑種⽝│9歳齢│未去勢雄│
[主訴] 頻尿
おわりに

18:排尿困難
●米澤智洋
頻尿、有痛性排尿困難の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] ボストン・テリア│9歳7カ⽉齢│避妊雌│
[主訴] 尿淋滴・尿失禁、後肢ふらつき
[症例2] ゴールデン・レトリーバー│9歳8カ⽉齢│去勢雄│
[主訴] 排尿困難、頻尿、溢流性尿失禁
おわりに
Column ACVIM ⽝ の尿失禁のコンセンサス・ステート
メント(2024)−鑑別・診断に関する部分−

19:可視粘膜蒼⽩
●菅原芽伊/森下啓太郎
可視粘膜蒼⽩の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ミニチュア・ダックスフンド│14歳齢│避妊雌│
[主訴] 可視粘膜蒼⽩
おわりに

20:痒み
●江⾓真梨⼦
痒みの診断アルゴリズム
はじめに
[症例] 柴│6歳齢│避妊雌│
[主訴] 痒み
おわりに

21:脱⽑
●江⾓真梨⼦
脱⽑(⾮炎症性)の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ポメラニアン│6歳齢│避妊雌│
[主訴] 痒みが伴わない脱⽑
おわりに

22:フケ
●江⾓真梨⼦
フケの診断アルゴリズム
はじめに
[症例] シー・ズー│6歳齢│避妊雌│
[主訴] フケがある
Column ⽤語解説
おわりに

23:眼が⾚い
●森⽥希輔/⼩林義崇
眼が⾚いの診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] シー・ズー│17歳齢│去勢雄│
[主訴] 両眼が⾚い
[症例2] ミックス猫│18歳齢│去勢雄│
[主訴] 右眼の中が⾚い
おわりに

24:眼が⽩い
●森⽥希輔/⼩林義崇
眼が⽩いの診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] パピヨン│10歳齢│去勢雄│
[主訴] 左眼が⽩い
[症例2] ミニチュア・シュナウザー│6歳齢│去勢雄│
[主訴] 両眼が⽩い
おわりに

25:しょぼつき・流涙
●森⽥希輔/⼩林義崇
しょぼつき・流涙の診断アルゴリズム
はじめに
[症例1] 柴│8歳齢│避妊雌│
[主訴] 左眼のしょぼつき
[症例2] 柴│1歳齢│去勢雄│
[主訴] 右眼のしょぼつき
[症例3] マルチーズ│11歳齢│避妊雌│
[主訴] 左眼のしょぼつき
おわりに

26:発作
●中野有希⼦
発作の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] チワワ│1歳3カ⽉齢│未去勢雄│
[主訴] 全⾝のけいれん
おわりに

27:斜頸・旋回
●中野有希⼦
斜頸・旋回の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] 柴│12歳10カ⽉齢│未避妊雌│
[主訴] 3カ⽉前からの右捻転斜頸、右旋回、 活動性の低下
おわりに

28:跛⾏
●天野まど⾹
跛⾏の診断アルゴリズム
はじめに
[症例] ゴールデン・レトリーバー│6歳齢│避妊雌│
[主訴] 左後肢跛⾏
Column【 上級者向け】膝関節の超⾳波検査
おわりに

さくいん


監修:大森 啓太郎(東京農工大学農学研究院 准教授)
執筆者 19名(五十音順)
天野 まど香、伊賀瀬 雅也、稲葉 健一、江角 真梨子、大森 啓太郎、長田 大翔、川上 侑記、小林 義崇、阪本 恵美、 菅原 芽伊、中川 泰輔、永田 矩之、中野 有希子、中村 健介、馬場 健司、森下 啓太郎、森田 希輔、横山 望、米澤 智洋
仕様:A4判、並製本、328頁、オールカラー
ISBN:978-4-86671-223-9
対象:獣医師
発行年月日:2024年6月15日