目次
- 1部 総論
- 1 問診
- 2 身体検査
- 2部 各論
- 3 食欲不振
- 4 多食
- 5 多飲多尿
- 6 発熱
- 7 下痢
- 8 便秘
- 9 嘔吐
- 10 吐出
- 11 黄疸
- 12 腹部膨満
- 13 鼻汁・くしゃみ
- 14 咳
- 15 呼吸困難
- 16 血尿
- 17 頻尿
- 18 排尿困難
- 19 可視粘膜蒼白
- 20 痒み
- 21 脱毛
- 22 フケ
- 23 眼が赤い
- 24 眼が白い
- 25 しょぼつき・流涙
- 26 発作
- 27 斜頸・旋回
- 28 跛行
監修者からのメッセージ
伴侶動物医療の診療科が細分化された現代であっても、一次診療の現場は、外科も内科もないまさに異種格闘技戦です。臨床獣医師は、好き・嫌い、得意・不得意は別として、この異種格闘技戦を日々戦い抜かなければなりません。このような現状から、本書が企画されました。臨床的に遭遇する頻度が高い主訴に対して、どのように鑑別診断アプローチを進めていくのか、読者の先生方が臨場感を持って学んでいける内容になっています。そのため、単に鑑別疾患リストの作成法や診断法を記述するのではなく、実際の症例を提示しながら、問診、身体検査、臨床検査、診療指針の策定という実際の診療の流れを擬似体験しながら読み進むことができる構成になっています。また本書では、読者の先生方の学びに活用できるよう、典型的な臨床徴候の動画をリンク先から数多く閲覧できるのも大きな特徴になっています。
監修 大森 啓太郎
EDUWARD Press 編集部より
「クリニックノート」の連載「スクリーニング検査からの疾患予測」の一部(2章分)と「鑑別診断プラクティス: 臨床医を育てる全科ラウンド」を書籍用に再構成しました。メインの第2部は、雑誌連載時に取り上げた主訴(13章分)に、新たな主訴を大幅に加え(13章分)、よりバージョンアップした内容になっています。各分野の第一線で活躍している先生方に、まれな疾患や難しい検査法ではなく、一次診療の現場で遭遇する機会の多い主要な疾患を見落とさないようにするための基本的な鑑別診断アプローチについて、わかりやすくご執筆いただきました。臨床経験の少ない若手の先生、苦手分野を克服したい中堅・院長クラスの先生へ特におすすめの一冊です。
各診療科のエキスパートによる、実際の診療の流れを、
疑似体験しながら学べる
<監修者・執筆者一覧>
- 監修 大森 啓太郎(東京農工大学大学院農学研究院 准教授)
- 執筆者 19名(五十音順)
- 天野 まど香、伊賀瀬 雅也、稲葉 健一、江角 真梨子、大森 啓太郎、長田 大翔、川上 侑記、小林 義崇、阪本 恵美、 菅原 芽伊、中川 泰輔、永田 矩之、中野 有希子、中村 健介、馬場 健司、森下 啓太郎、森田 希輔、横山 望、米澤 智洋
中村 篤史 先生からの書評
- 【診断なくして、治療なし】
- 外来で訪れる動物の症状には、必ず症状を引き起こす疾患があり、その疾患の予想あるいは診断なくして、治療はかないません。この当たり前のことが、臨床現場では、様々なシチュエーションに伴い、やむを得ず、疑える疾患の中で、対処療法を優先してしまうこともあります。また、対処療法の成功体験が診断に結びつけることをおざなりにしてしまうことも否めません。この状況において、今一度、“診断にこだわる基本姿勢”を見つめ直す必要性があるかと思います。
僕は、大学卒業後、新卒で大学病院に勤務した際、鑑別診断を挙げる習慣を2年間、徹底的にインストールされました。当時は毎回こんなこと必要なのか?と思っていましたが、今ではその習慣こそ、宝物です。
本書は、経験を積んだ先生方の診断へのサポート役も担いながら、新人あるいはこれから経験を積まれる先生方への教育に活用できる1冊です。そして、何より、これからの日本の獣医療を担う先生方に未来への先行投資として手にしていただきたいです。この1冊をもとに、一生ものの診断習慣を手に入れていただけると幸いです。
- 中村 篤史
- A’ALDA Pte. Ltd,. ゼネラルマネージャー
湯木 正史 先生からの書評
- 【初学者には学びの一冊、経験が豊富である者には見直しの一冊】
- 本書の特徴は、まず鑑別診断をとても見やすく簡潔にまとめられたアルゴリズムで進められるという点である。次に関連する症例報告が続いており、アルゴリズムによる鑑別診断をより分かりやすく進めて行ける点である。
このようにアルゴリズムと症例報告を組み合わせた書籍はこれまでにも数少ないであろう。
実際に本書籍の中を見てみると、第1部として臨床獣医師が最も大切にしなければならない問診および身体検査について多くの図表や写真を用いて分かりやすく解説されている。これらの基本的なことを再認識させてくれるような書籍も数少ないであろう。続く第2部では、臨床の現場でよく目にする28もの臨床徴候(症状)について、鑑別から診断へ進められるようにまとめられている。
初学者には学びの一冊、経験が豊富である者には見直しの一冊として活用できるであろう。是非、ベットサイドに置いておきたい一冊である。
- 湯木正史
- 愛知県 湯木どうぶつ病院、名古屋ベテリナリーコンサルテーション
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