目次
はじめに
略語一覧
- 1章|描出テクニック
- 1 心臓
- 2 肺
- 3 頸部
- 4 腹腔
- 5 胃
- 6 小腸
- 7 大腸
- 8 肝・胆道系
- 9 門脈
- 10 膵臓
- 11 脾臓
- 12 腎臓
- 13 副腎
- 14 膀胱
- 15 尿管
- 16 雄性生殖器
- 17 雌性生殖器
- 18 リンパ節
- 2章|ケース・スタディ
- 1 低グレードの収縮期性心雑音が聴取された猫
- 2 左心房拡大を認めるが臨床徴候を認めない猫
- 3 動的左室流出路閉塞が認められた猫
- 4 運動不耐性と興奮時の開口呼吸が認められた猫
- 5 胸部X線検査で心原性肺水腫が疑われた猫
- 6 動脈血栓塞栓症が認められた猫
- 7 食欲廃絶、努力性呼吸、胸水貯留が認められた猫
- 8 呼吸数増加が認められた猫
- 9 呼吸困難を呈し胸水貯留と肺胞パターンが認められた猫
- 10 不整脈と、胸水・腹水の貯留が認められた猫
- 11 食欲と活動性が低下した猫
- 12 高グレードの収縮期性心雑音が聴取された猫
- 13 低グレードの収縮期性心雑音が聴取された猫
- 14 低グレードの収縮期性心雑音が聴取された猫
- 15 収縮期性心雑音が聴取された猫
- 16 収縮期性心雑音が聴取された猫
- 17 収縮期性心雑音が聴取された猫
- 18 膀胱結石、両側の腎盂および尿管拡張が認められた猫
- 19 急性嘔吐と黄疸の猫
- 20 全身の脱力と低カリウム血症の猫
- 21 慢性嘔吐の猫
- 22 喘鳴・呼吸困難の猫
- 23 大腸性下痢の猫
- 24 多血症と高窒素血症が認められた猫
- 25 便秘の猫
- 26 貧血および血小板減少が認められた猫
- 27 食欲不振の猫
- 28 腹腔内腫瘤の猫
- 29 腹水貯留の猫
- 30 避妊手術後に発情徴候を示す猫
- 31 黄疸の猫
- 32 吐出と無気肺の猫
- 33 膀胱炎を繰り返す猫
- 34 流涎の猫
編集部コメント
「猫の超音波検査は犬より難しい…」臨床をやっていた頃に私自身で感じたことです。私と同じ思いをお持ちの先生方、猫の超音波について描出方法から学んでみませんか?本書籍では、基本的な描出方法だけではなく、超音波検査を行った実際の症例も紹介・解説しておりますので、描出ができるようになるだけでなく、診察・読影のトレーニングも行うことができます。読みやすい解説、豊富なイラストはもちろん、超音波画像については、そのままの画像+図示を入れた画像を並べて掲載しています。
2つの画像を見比べることで、ご自身で読影する際の練習をすることができます。先生方の日々の診察のお供に加えていただけましたら幸いです。
分かりやすい解説と豊富なイラストで、読影のトレーニングに最適な1冊!
ロングセラー間違いなし
猫の超音波検査を学ぶのに最高の書籍が出版されて、興奮がおさまりません。
本書に掲載されている超音波画像が美しく分かりやすいのはもちろんのことですが、それだけではありません。
各臓器を正しく評価するために重要な、プローブと臓器との位置関係が大変分かりやすいイラストで明確に示されており、猫の体の3次元イメージがすんなり頭に入ってきます。
各ページに記載されているQRコードを読み取れば、面倒な承認なしにすぐさま動画で画像を確認でき、さらに理解が深まります。
なによりも、上手に描出するためのちょっとしたコツやポイントが簡潔かつ的確に述べられており、まるで著者の先生に横で指導していただきながらプローブをあてているような気持にすらさせてくれます。
新米獣医師さんにもベテランの先生にも、ぜひ末永くお手元において欲しい、バイブルのような書籍です。
米澤 智洋
東京大学大学院農学生命科学研究科
獣医臨床病理学研究室 准教授
監修者からのメッセージ
犬よりも心拍数が早い、内臓脂肪が多い、消化管が細い、尿管だって細い、キレたら手が付けられない……などなど、猫に対して超音波検査をする上での制約は枚挙に暇がありません。それよりも何よりも、好発する疾患が犬とは大きく違うという点は、超音波検査を行い、その所見を解釈する上でもきわめて重要です。
本書では、各臓器をスキャンする上での猫ならではの技術的なポイントに加えて、代表的な疾患に罹患した実症例の超音波検査画像のみならず、血液検査やX 線検査画像、さらには治療の考え方や予後までも網羅した、「超音波検査」というタイトルに留めるにはあまりに勿体ない内容に仕上がっています。ぜひ、手に取っていただき、日々ご活用いただけると嬉しく思います。
監修 中村 健介