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症例動画で学ぶ超音波診断の進め方
「リアルタイムの観察が可能・非侵襲的・検査の場所を問わない」等の有用性から、臨床現場では昨今幅広く浸透した超音波検査。その反面「観察視野が狭い・異変見逃しの可能性がつきまとう」ため、検者の知識と経験も相応に求められます。
この“知識と経験”をどう補うか?―これが本シリーズ刊行のミッションです。
症例の超音波動画を示しながら、ありのままの診断過程・診断医の思考のプロセスを紹介・解説する構成にて、「超音波検査による診断の進め方と鑑別のポイント」を視覚的に習得いただけます!
犬の僧帽弁閉鎖不全症

講師 : 鈴木 亮平(日本獣医生命科学大学 獣医内科学研究室)
DVD-Video:67min

<CONTENTS>

①はじめに
犬の僧帽弁閉鎖不全症の病態と超音波診断の概要
②症例1 発咳の鑑別
呼吸器疾患による発咳と判断した僧帽弁閉鎖不全症
③症例2 左房圧の推定
左房圧の上昇した僧帽弁閉鎖不全症
④症例3 麻酔前評価
麻酔前心臓評価を行った僧帽弁閉鎖不全症
⑤症例4 肺水腫
肺水腫を呈した重度な僧帽弁閉鎖不全症
⑥症例5 左房破裂
左房破裂を呈した重度な僧帽弁閉鎖不全症
⑦症例6 肺高血圧症
肺高血圧症を併発した僧帽弁閉鎖不全症
⑧症例7 急性腱索断裂
腱索断裂を疑った急性僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は、最も多く遭遇する犬の心疾患です。超音波検査においては、僧帽弁の肥厚・逸脱の確認と僧帽弁逆流の検出が診断の決め手になります。
本巻では、正常な僧帽弁と粘液腫様変性性病変の超音波像と解剖(肉眼)所見の比較に始まり、僧帽弁閉鎖位置の上昇、僧帽弁逆流モザイクなど、僧帽弁閉鎖不全症の評価項目を動画でわかりやすく例示。見落としがちな僅かな異常を見極める診断技術を、実症例を通じてマスターできます。

猫の心筋症

講師 : 鈴木 亮平(日本獣医生命科学大学 獣医内科学研究室)
DVD-Video:62min

<CONTENTS>

①はじめに
猫の心筋症の病態と超音波診断の概要
②症例1 心筋肥大
無徴候の非閉塞性肥大型心筋症
③症例2 僧帽弁収縮期前方運動
僧帽弁収縮期前方運動を併発した無徴候の閉塞性肥大型心筋症
④症例3 心膜液貯留
心膜液貯留を呈した閉塞性肥大型心筋症
⑤症例4 左房拡大
左房拡大ともやもやエコーを呈した閉塞性肥大型心筋症
⑥症例5 ふらつき
ふらつきと不整脈を呈した拘束型心筋症
⑦症例6 胸水
胸水と肺高血圧症を呈した拘束型心筋症
⑧症例7 心腔内血栓
心不全と心腔内血栓を呈した拘束型心筋症
⑨症例8 後躯麻痺
動脈血栓塞栓症による後躯麻痺を呈した拘束型心筋症

猫の超音波検査は、犬とはまた違ったコツが存在し、疾患の評価ポイントも異なります。
猫の心疾患で最も遭遇頻度の高い心筋症は、無徴候や不定愁訴で来院し、心雑音のない症例も多く、超音波検査が診断と重症度評価の拠り所となります。
本巻は、犬と猫でのアプローチの違いと猫の正常な超音波像の例示に始まり、肥大型心筋症での僧帽弁収縮期前方運動(SAM)や拘束型心筋症における心内膜の高エコー化、心筋症に伴う心膜液貯留、そしてもやもやエコーなど、超音波検査ならではの所見が満載。猫の心筋症と向き合う経験値を一気に高めることができます。

肺高血圧症、その他の後天性心疾患

講師 : 鈴木 亮平(日本獣医生命科学大学 獣医内科学研究室)
DVD-Video:60min

<CONTENTS>

①はじめに
肺高血圧症・心膜疾患・心臓腫瘍の病態と超音波診断の概要
②症例1 心膜液貯留
心膜液貯留を呈した僧帽弁閉鎖不全症に続発した肺高血圧症
③症例2 心臓性失神
心臓性失神を呈した僧帽弁閉鎖不全症に続発した肺高血圧症
④症例3 胸水と失神
胸水と失神を呈した特発性肺高血圧症
⑤症例4 心臓内フィラリア寄生
スナップ検査陽性の無徴候心臓内フィラリア寄生
⑥症例5 腹水
腹水を呈した過去のフィラリア症感染に起因した慢性肺血栓塞栓性の肺高血圧症
⑦症例6 麻酔中の急性循環不全
麻酔中に急性循環不全を呈した急性肺血栓塞栓性の肺高血圧症
⑧症例7 心タンポナーデ
心タンポナーデを呈した心膜悪性中皮腫
⑨症例8 心臓内腫瘍
腹水を呈した心臓内腫瘍

本巻でとりあげる三つの心疾患、すなわち肺高血圧症・心膜疾患・心臓腫瘍は、画像診断技術の発展に伴って遭遇頻度が高まっており、その診断には超音波検査が有用です。
肺高血圧症に伴う心室中隔の扁平化と奇異性運動、フィラリア寄生による肺高血圧症、心タンポナーデ、心腔内腫瘤病変によるうっ血性心不全など、数多くの所見と病態を解説。心エコーによる診断の幅を大きく広げることができます。